| ♪『アキラの童謡集』♪
1.月の沙漠
はっきり申しましょう。これは「かっくいい〜」です。
この曲に抱いていたちょっと乙女ちっくなイメージは、どこかに吹っ飛んでしまいました。
加藤まさお・作詩ではありますが、ここはあえて伊藤彦造・画のイメージで聴いていただきたい(無茶やっ!)。
もちろん叙情性・哀感、ともにたっぷりです。しかしそこはアキラさん、その上で「かっくいい〜」のです。
ここにおわすのは凛凛しくも誇り高い、高貴な王子と姫君であります。二人はキリリと前を見据え、必ずや本懐を遂げる覚悟です。しかし、らくだはとぼとぼと進む。どこへ行くのか、どれくらいかるのか…。
荒寥と広がる沙漠、天には煌々たる月。
それはもう痛いくらいの悲壮感!壮大な貴種流離譚の始まりを予感させます。
朗々と詠ずる、とでも表したい唄いっぷりは、瑞々しい声で、でも決してウェットではない。漂うは乾いた寂莫と哀愁。そこが、ほんとにアキラさんらしいです。
やはりこの曲こそ、A面の一曲目。ロマンティックでファンタスティック、そしてドラマティックな異界への旅のはじまりです。
ディスクの端にそっと針を落とす、その瞬間の胸の昂まり…って、まあこれはCDなんですけどね(笑)。
個人的にはこの曲をバックに、着流しの旭さんがひとり斬り込み(?)に行くシーンなぞも観てみたい。なんか、そんなのすらアリ!と思える名唱です。
★ここを要チェック!
「しろい〜」と、きっぱり唄いきる男らしさ
2004/06/28
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