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2004・7・29
小林旭コンサート
2004
in
横須賀

 


 
 

● ひよっこ観察日記●

大型台風が接近するも、風もなく、横須賀では雨もパラつく程度。
ひとまず安心して、会場の「横須賀芸術劇場」へと向かう。
入り口で「渡り鳥50周年コンサート」のチラシをもらい、中へ。
ロビーで地元のレコード屋さんが出張販売している CDをチェック。
とりあえずお席につく。

場内は3階席まであって、ちょっとスカラ座みたいで、とにかく天井が高いっ。
こ、これは素晴らしい音が期待できるかも、と早くも興奮気味。「まだだっ」っと自分の心にドーカツ(笑)

平日の昼間ということもあって、お客さまは妙齢の女性かご年配のご夫婦中心。
時間ぴったりにブザーが鳴って、いよいよコンサート開始。
どきどきだーっ。

まず『さすらい』『北帰行』などのメロディーをアレンジした音楽に男声のナレーションがかぶさったものが流れる。
今年で芸能生活50周年とかなんとかあって、ヒーロー小林あきらぁーの声とともに、どんちょうがするすると…

♪きぃーたぐぅにぃのぉー
といきなり『熱き心に』でスタート。ラストの「君にー」のところで、ひらひらと会場のあちこちに手かざし。
はぁー、早くもハートはわしづかみ状態。

旭さんのお衣装は、上品な織柄の浮きでた純白のダブルのジャケットに、サイドライン入りの黒のタキシードパンツ。
靴は濡れたようなエナメルのオペラシューズで、もちろん色は黒。
するっするのシルクの光沢ある白いドレスシャツは、胸元のフリルがときおりちらちらと。くぅーっ。

このままで最後までお色直しはないのですが、このシャツが、照明のかげんでカラフルに色を変え、歌のイメージにあわせ自在に顔まわりを彩って。
くわあっ計算し尽くされとるっ、と、そのたびに大感激。
えりもとにはホワイトゴールドかなあ、ちょっと上品に見え隠れする感じでしたが鎖ものがキラリ。
素敵。完璧。まばゆい御尊姿。

曲はなんとなく3部構成で、〈男と女〉〈アキラ節〉〈昭和〉をテーマにまとめられていたような感じ。

曲目は…

1.熱き心に
2.昔の名前で出ています
3.ついて来るかい
4.五月雨ワルツ
5.ごめんね
6.夢ん中
7.やどかり
8.みだれ雲
9.水たまり
10.ダイナマイトが150屯
11.ダンチョネ節
12.アキラのズンドコ節
13.ツーレロ節
14.自動車ショー歌
15.旅の酒
16.あれから
17.惚れた女が死んだ夜は
18.腕に虹だけ抱いて
19.昭和恋唄
20.熱き心に

以上の20曲

『五月雨ワルツ』を歌ってる途中で、音響のレベルに納得がいかないらしく、しきりに舞台そでに向かっておやゆびを上向きに、up,up!
それでもモノ足りずに、もどかしくなったのか、「俺がいいと言うまでぐーっと上げるのだあっ」とばかりに、びしーっとそでに向かってクラーク博士のポーズ。
それがもう、絶品でした。
客席からは、舞台のド真ん中にそびえ立つお背中を拝見いたす形だったのですが、そりゃあもう神々しいばかりで。
ううう、かっこいいよう。

アキラ節では、おやじくささの微塵もない軽やかなステップで、かなりのアップテンポなのに息ひとつ切らさずにメドレーを。
そして『惚れた女が…』を歌われるときには、ミラーボールから降りそそぐ幾筋もの光の雨の中にたたずんで、しみじみと胸を痛打する歌いっぷり。俺は号泣したーっ。
つづく『昭和恋唄』では豊かな笑みをたたえ、愛とやさしさで場内をいっぱいに満たしてくださって。
誰の胸にも走馬灯のように、あの日々、あの人々が浮かんでは流れたことでしょう。

そして健康へのねぎらいのお言葉とともに、もう一度『熱き心に』でお別れです。
あな、おなごり惜しや。でもすでに大満足。ああ、ありがたやっ、と涙をぬぐうひよっこでありました。

でもって、トークはというと。
客層に合わせてか、昼は、男と女のキビのお話など中心。
まず始まってすぐ、ぐうるりと会場を見回したあとで、
「皆さん、さぞおきれいだったのでしょうねえ」とソフトボイスで必殺の一言。
決してキミマロにはできない高度な技。もちろん、会場中うっとり。ひよっこまでドキドキ。
しかし終始、昔の女はよかった、燃えさせてくれた、今のはなんですか、の辛口トーンに、ひよっこ、自分を省みて、しょぼん。

キミマロ以上の辛口トークは、ガングロ、茶髪をバッサリやったあと、なんとH川くん、Yさま、あろうことかR子さんまでも…。いいのでしょうか。

これが一転、夜のステージになると、ぐっとプロジェクトX世代の男性客が増えたのに合わせて、男ワールド全開のトークに。
いきなりの、倒産ネタでぐっと男心をつかむと、今の若い男はまるでモヤシだ、男はいくつになっても「なにくそっ」と思う気持ちが大切だ、など、しきりにエールを送る内容。会場からも「そうだっ」のかけ声や拍手も湧きおこる。
マブチさんや、カツシンさん、ジョーさんなどのモノマネを交えた男話題満載で、私までアニキィと、ひれ伏してしまいそうに…。

曲の構成は昼の部とおんなじながら、夜はアキラ節など若干テンポアップしていて、トークもおさえぎみの全体にすっきりとした印象。男向きってことなんすかねえ。

途中、子供がムズかろうと、客の携帯が鳴ろうと、まん前の客がトイレに立とうと、まったく意に介せず、「みんな、俺に集中っっ」という濃厚なオーラで視線を自分にクギづけにさせつづける。すごいっ。すばらしい。スターをみせていただきました。

素晴らしいといえば、あの演奏チーム。アキラさんの一挙手一投足に意識を集中させ、お庭番を思わせる忠実な演奏っぷり。
決して多くない人数で、ディスクアレンジでは味わえない生の迫力と美しさを表現。それでいてバンド紹介なぞ一切なし。
プロやっっ。

とにかく大満足で、すでに持っているCDなぞ数枚購入し(どーしても何か買いたくて)、アキラ酔いでへろへろになりながら家路へと。
ふう。しばらくは、この思い出だけで生きていかれそう。
ああ…ああああっっ←また思いだしたらしい。
よかった。素晴らしかった。
もう10月が待ちきれませんっっ。
 

以上です。おそまつm(_ _)m


歌のことについて、もう少しだけ。

切なく張りのある高音、豊かで味のある低音、ともにたっぷりと優しく、無心に声の海に身をまかすことができました。
まさに至福の時。

「五月雨ワルツ」のファルセット(っていうのかな?)にぞくぞくし、アキラ節メドレーに目いっぱいわくわくし、「あれから」にウルウル、そののち号泣となりました。

夜の部の終わりちかく、最近は今の自分の気持ちに合った歌いやすい歌が歌えるようになって嬉しい、としみじみとおっしゃっていたのが印象的でした。

ほら、こういうことも書かなきゃねえ(笑) 
 

2004/07/30
 
 

尚、今さらではございますが、この観察日記は、アキラさんビームで脳までデロデロに溶けたワタクシの、極めてあやしげな記憶によるものです。決して実録もの(笑)としてお読みいただきませぬよう、平にお願い申し上げます(8/6追記)。
 
 

 


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