タイトル画像

 
 
 

■青春の暴言■



アキラさんの歌について、気ままに語らせていただきます。
 

■「さらシベ」再考■
05/30

大好きなので、もう一度コレを。
「アキラのさらばシベリア鉄道」です。日々変わる、
ひよっこ内アキラソングランキングの中で、現時点での
堂々の2位です(1位は不動で「北へ」)。

私はアキラさんでこの曲を聴いて、
しみじみ「こういう歌だったのだなあ」と思いました。
そして、これはもうアキラさんの歌だな、と。
この曲は作曲者である大瀧詠一さんのほかに太田裕美さんも
歌っておられますが、アキラさんはひとりで
男女の心理を見事に歌いわけ、この曲の本来あるべき姿を
クリアに、そしてこれ以上ない完璧な形で
聴かせて下さったと思っています。

冒頭、男のもとを去った女が「あなたの哀しみの裏側には
何があるの」と手紙で問いかけます。男はそれを読んで
彼女の抱いていた深い淋しさに気づきます。
「答えをださないあなたといるより、いっそ行き先のない
明日のほうがいい」そんな彼女のわがままを、
愛という言葉さえ口にできなかった照れ屋の彼は
責めることができない。未熟さゆえにすれ違うふたりの間を
まるで木枯らしのようにすりぬけていく愛。
失ってはじめてその意味に気づいたものの、
男はもう「いつまでも待っている」という言葉を 
冬という過客に託すことしかできない。
まあ、そんなような歌じゃないかと勝手に思っちゃってるのですが、
違ってたらゴメンね、まつもっちゃん。

アキラさんはこの手紙を使った現代の相聞歌を、
微妙な声のトーンの違いと、「あなた、君、僕」などの
人称代名詞?をとくに丁寧に歌いわけることで、
見事なドラマのワンシーンにしてくれています。
さらに希代の名歌手・アキラさんのこと、
ただの青春ドラマの一場面なんかでは終わらせません。
愚かしくも不器用で愛というものを掴みあぐねている男と女の姿を、
普遍のものがたりとして語りきかせてくれます。
人としての深く圧倒的に大きな力をもって。
そこにこそ「アキラの」が冠される意味が。
これが付くとほんとにまるで別の歌になっちゃうから凄い。
アキラさんで聴くとこの男女、
岡田嘉子と杉本良吉になりそこね、みたいにすら思えてくる。
私はとくに「僕は照れて」から続く数小節の痛さに、
震えあがってしまうのですが…。

ときに戸惑う青年のように、ときに哀しむ少女のように、
そして人生の奥義を知る大人の男として、
言葉のひとつひとつを「生きた言葉」に変えてみせることで、
歌詞に書かれている以上のドラマを
聴くものの心に浮かびあがらせてくれる。
ああ、こんな素晴らしい歌い手に出会えて、この歌は幸せだなあと、
しみじみと思います。もちろん、
その歌を味わえる私自身の幸せを噛みしめながら。
てなワケで「さらシベ」最高!
って、おーい、オチが最初っから見えてんぞー(笑)

■ごめんね&ついてくるかい■
05/27

いきなり「♪ごめんね〜」この腰の低さ。驚愕です。
「アニキ、一体どうしちまったんだい?
女にワビなぞ入れてくれるなよ」そんな野郎どもの声など、
この際一切無視です。
渡り鳥だった俺サマが、こんな弱っちい歌を唄えるか!
なんてケチな了見はございません。
なんの過去の栄光に囚われる必要がございましょう。
未知の魅力の引出しが、まだいくらでもあろうというのに。
野郎どもには充分夢をくれてやった。さて今度はレディの皆様、
いままでつれなくしておりましたが、君を愛していればこそ…。
この変わり身、いや、転身の華麗さ。うっとりです。
一気にハートわしづかみ状態(笑)。
いつだってパワー全開のアキラさんなればこそ
「ワビくれてる暇があったら、とっとと稼いできな、
このカイショなし!」などとは決して思えません。
ええ、ええ、わかっていますとも、いいの、いいから、
私の胸でおやすみなさいby.ジュディ・オング(?)
ってな気分にナゼかなっちゃいます。
このテがねえ、ほんとは一番…まあ男性諸氏には
あまりマネしないでいただきたいワザというか、
まあそうそうマネできるものではありませんが(笑)。
「♪ついてくるかあい?」
この、ちょっぴり舌ったらず気味な感じ(失礼)が、もうタマラぬ!
どこへでもついていきますとも〜。
え?お前はついてこなくていい??ちぇっ。

■初めての一枚■
05/15

アキラさんの歌を聴いてみたい
けど、まずどのCDを聴いたらいいの?
そう、おっしゃるアナタ!(誰?)。
もう、手に入るものなら全部手に入れてください。
そしてワタシに貸してください(笑)。冗談です(多分)。
とりあえず、ユニヴァーサルから03年に出た「GOLDEN☆BEST」
などいかがかでしょう。いや、大瀧選の4枚は別格として。

まず一曲目の「熱き心に」で、
ざあっと北に連れてゆかれ、帰ってこられなくなって下さい。
極北の地からお手紙を出しますと
「さらシベ」でアキラさんが読んでくださいます(笑)。
いや、ほんとの話、この「さらシベ」---正しくは
「アキラのさらばシベリア鉄道」。この“アキラの”に涙しつつ---は、
とてつもなく素晴らしい。とくに二番の「僕は照れて」からが
本当に恐くて、私なぞ全身に力をこめて頑張って聴きます。
その後に続く楽しいソングスがなければ、ちょっと
日常生活に復活しづらいほどの恐さです。凄いです。いいです。

あと、皆様ごぞんじの名曲「ゴンドラの唄」も素晴らしい。
もう、この調子じゃチュウするまでに何番までかかるんだっ!
とジリジリしながら、しみじみと聴きましょう。
こういう唄をアキラさんやモリシゲさん(のは入ってませんよ、
このCDには無論)のような方で聴ける喜びを、
大空に感謝したくなります。他にも名曲名唱だらけ。
アキラワールドを時空を飛び超えつつ楽しめます。
解説も超簡略バイオグラフィーって感じで親切です。
そして、ここポイント!
ケースを開け、ペカラっとディスクを外したときに、
すっと現れるアキラさん!ひえー。
わわわ、そんな、おみつめにならないで…。
失礼、とり乱しました(笑)。
この一枚、ぜひ。

■アキラのストトン節■
04/30

もう頭から離れません(笑)
そーです、「大森林に向かって立つ」を観たからです。
「アキラ1」を手にしたときから、猛烈、気にはなっていました。
歌詞を見て、むむ?  唄を聴いて、むむむむ?
だって、♪じれったいほど愛してる〜はまだしも、
らっきょ、なら漬け、あちゃら漬けなんて、そんなん歌っちゃって
カッコいいモードを保てんの?ちょっと心配になるじゃないですか。

いや、まったく無用な心配でした。カッコよかったです、文句なしに。
もう、何やってもカッコいいモードに入っちゃってますね、
あのあたりのシーンは。「いっちょ、いいノドきかせてやろうか」
などと自分から言っちゃうところも、くうーっっってな感じです。
まさに「待ってました!」。
自分も、劇中のならずものチームのひとりと化して
アニキの唄に手拍子を、ってな気分になります。
いいですねー。楽しいです。

このテの唄には「明け烏」をうたう高杉晋作というか、
馴染みのおあねえさんとシッポリってなイメージがあるのですが、
アキラさんの場合、艶っぽい唄をうたっても、
「野郎どもとワイワイ」感が出るところが嬉しい。しかも
イヒヒと下卑た感じは一切なくて、さっぱり清々しくて爽快感がある。
これはもう、年上のタカシナ格さんにまで「アニキ」と呼ばせちゃう、
超アニキっぷり(笑)のなせるワザなのでしょうか?

それはそうと、なぜ、かまやつさん(ムッシュになる前)が
「かえり船」を?あと、筋に一切関係ない、こまどり姉妹とか(笑)
ちょっとシュールさ?がクセになりますね、
挿入歌シーンて。

■ジャズで踊って■
04/23

何かとお世話になりっぱなしの渡サマの極上サイトでは、
すんばらしい企画がメジロおしです。
そのひとつに「アキラさんにカヴァーしてほしいジャズの曲」投票
というのがありまして、私も一票、えいやっと投じさせていただきました。
何にしたかは秘密。皆様もぜひぜひ!
(とか、ここで書いては失礼なのでしょうか?すみません、常識がなくて...)

で、そちらでは一曲に絞ったわけなのですが、
実はアキラさんに歌っていただきたい曲は、まだいくつかあります。
私は戦前の上海ハンスキングちっくなジャズが大好きなので
「月光価千金」とか「私の青空」、「リンゴの木の下で」
「あなたとならば」「スウィート・ジェニー・リー」などなど、
おおらかなメロディーにのせて、のびのびとしたスウィングを
聞かせていただきたいです。
あとはガーシュウィンの「誰にも奪えぬこの思い」
「バット・ノット・フォー・ミー」
(ああ、あのラッキー・スター・アヴァヴ、のとこなんか・・・)、
あと「フォギー・ディ」。これらはエラ・フィッジラルドで聴くと、
もう、コブシ回りまくりですもの(あれってコブシじゃないの?)
アキラさんで聴けたら最高だと思うのですが。
それから絶対なのが「オーヴァー・ザ・レインボウ」と
「ワッツ・ア・ワンダフル・ワールド」。
これはもう感涙必至。毎日サルのように聴いてしまうことでしょう。

そして密かに強力プッシュしたいのが、サッチモも歌っているゴスペルで、
「ノーバディ・ノウズ・ザ・トラブル・アイヴ・シーン」。
これは、ゴスペル版・雑草ソング?ともいえる歌詞でして、
まあ、タイトルの通りなんですが。
途中、ハレルヤ、なんかも言ったりするのですが、
私はとくに決まった神さまがどうのこうのというのではなくて、
「いつも見ていてくれる、おてんとさま、ありがとう」
くらいの感じで聴いております。しみます。人生、山あり、谷あり。
あ、あのアキラさんの色紙(自伝にある)の言葉をみて
連想したのかもしれない。ぜひ聴きたい。
きっとアキラさんなら、世界一素敵な歌いっぷりだと思います。
夢だなあ。夢ばっかりだ。

■ダイナマイトが百五十屯■
04/19

おやすみ前の一曲です。
ああ今日も、しでかしちまったなあ・・・、と
自分へのダメ出しで眠れないときなんかに聴きたくなるので、
毎晩聴いちゃうことになります。

スリルとサスペンスな出だしから一転、
軽くチャンチキなリズムあんどスウィング、
そしてのびやかなアキラさんの高音が。
ふっと心が楽になります。それでも心がカサついていると、
何がそんなにシャクなのかと思えば恋かよ、
器用にホエるなんてオレにゃできねえよ、
などと、さま〜ずのひと風につっこんだりしてみます。
けど三番を聴くとそれどころじゃなくなります。
一体、兄弟とダムで何が?ダムの爆破に失敗したのか?いや、
それじゃカックンじゃすまないよなあ、などと気になりつつ
二度三度と聴きなおすうちに、
ダムの月のイメージ効果?か、ちょっと気持ちが大きくなって、
「ま、いっか、私も明日は頑張ろう」という
前向きな気分で眠りにつくことができるのです。
このイージーさ、我ながら感心(苦笑)。

でもいっとき、ちょっと気になりました。
いつも聴くバージョンは「ダイナマイトがヨ」の前に、
小さな「つ」が入ってる感じで、
あとが「ほっほ」と弾んで上に突きぬける感じに聞こえるけど、
「つ」が入らないと、あとが「おーおー」と前にホエるみたいな感じがする。
一般(誰?)には入らないバージョンで歌う人が多いみたいだなあ、
これはカイさんの影響かいな、と。
しかし、スカパラとのライブでは
アキラさんも「入らないバージョン」だったので、
まあ別にどっちゃでもいんだな、そのときのノリで。
そう納得できてからは、いっそうスカッと器用に眠れるのでした。

■赤いトラクター■
04/08

この曲を近ごろ毎朝聴いております。
「やる気のでない朝に聴く」と決めたので
毎日聴くことになります(笑)。
My労働歌です。ぐっと力が湧きます。

でも実は、ずっと気になっていたことが、ひとつ。
いや、二番の歌詞なんですが、
「忘れちゃったぜ、奴のことなど」
の「奴」っていったい誰なんだろう?と。
ジェントルマンなアキラさんのこと、すでに過去の恋人ととはいえ、
女性を「奴」などと呼ぶだろうか?と。
でも「甘い記憶の過ぎた日のことは」だから、まさか、
まさか男性じゃないよなあ。
で、毎日しみじみと聴いていて思ったのですが、「奴」って車のこと?

広大な大地に沈む赤い夕日を見つめながら、
心地好い風に、労働の汗も乾いていく。
そんなとき、赤トラちゃんが、ぽそりと言うわけですよ。
「なあ、相棒、都会での暮らしが懐かしいんじゃねえのか」と。
そこで二番の歌詞になるのでは?
「奴」とは赤つながりで、かつての愛車フェラーリ。
助手席には、もちろん美しい女性。
都会の夜をすべるように走りぬけた、あの華麗な日々。
いやしかし、いまはもう俺には仕事あるのみだ、と。
消費より生産(?)、クラッシュよりビルド(??)だぞ、と。
さすがは車好きのアキラさん、
トラクターとだって心通いあえるワケですよ。
私にだってあるもんなあ、
「もう、頼むよ、こんなとこでエンストしないでくれよお」
とか車に話しかけちゃうことが。聞いちゃくれないけど。

ちがうな。何かが大きくちがいますね。
もっとしみじみと情感のこもった歌ですよね。
はい、わかっております。
でも、My労働歌なので...(笑)。

去年、ソビエト時代のグラフィック展を見たのですが、
かっこよかったんですよ、
そこで見た、真っ赤なトラクターのポスターが。
トラクターの宣伝じゃなくて
「労働」を促すためのポスターだったんですけどね、それは。
もちろん私の心にはこの曲が。
なんだ、そのせいか(^ ^;)。

■ショーがないね節■
04/04

思い出の一曲となれば、やはりコレなのです。
なぜコレか?
それは私がはじめて手にいれたアキラさんのレコードだからです
(もちろんCDではありません)。
「昔の名前で出ています」のちょっと後。「北へ」のちょっと前。
でもコレです。運命とはそういうものです。
パチンコ屋さんの帰り、それとも景品だったかなぁ、
叔父に「好きなの選びな」と言われて選んだのがコレです。
その後わけあって手放したので、
今度「大瀧選」で聴けて、うれしかったです。
「ねーーーーーっ」を久々に聴いて、胸が熱くなりました。たまらん。
 
 
 
 
 
 
 
 
 



ご意見ご感想は w-4go@nifty.comまで